ビジュランアシスト.ver1

Ⅰ はじめに

これまでコンピュータの利用は調べ学習が中心で、コンピュータを活用して表現活動を行うことはあまり行われませんでした。ビジュランアシストは画像を中心とした作品づくりを通して、コンピュータの技能と表現力を高めるための支援アプリです。絵(画像)を描くことが苦手な児童も、コンピュータの特性を生かし意欲的に取り組むことができるでしょう。俳句と俳句に合うイラストを描いてクラスの俳句集を作ったり、算数文章題の問題とヒントの画像を作ってクラスの問題集を作ってみたりしてはどうでしょうか。

Ⅱ ビジュランアシストver.1 の使い方


初期設定 「作品名」「A項目名」「B項目名」「画像数」「表示順」を最初に設定する。
Sスクリーン ラインAの画像を表示する。画像を400%まで、速さを7段階で、画像を最大10まで表示することができる。リターンキーを押すことによって、次の画像に進んで行く。
Wスクリーン ラインAの画像、ラインBの画像、テキストデータ表示する。ラインBの画像とテキストデータを表示・非表示することができる。リターンキーを押すことによって、次の画像に進んで行く。
データA読込 ラインAの画像集合を読み込みセルに埋め込む。入力ボタンをクリックして、画像のあるフォルダを開き、一番最初の画像をクリックして〔開く〕をクリックする。ただし、そのフォルダは目的の画像のみにしておくこと。
データB読込 ラインBの画像集合を読み込みセルに埋め込む。入力ボタンをクリックして、画像のあるフォルダを開き、一番最初の画像をクリックして〔開く〕をクリックする。ただし、そのフォルダは目的の画像のみにしておくこと。
データC読込 データシートが表示されるので、ラインABの画像を見ながらテキストデータを書き込むことができる。
保管庫へ移動 データシートのデータを保管庫シートに移す。移動したい保管庫を選択し決定ボタンをクリックする。
データへ移動 保管庫シートのデータをデータシートに戻す。移動したい保管庫を選択し決定ボタンをクリックする。

データ

S・Wスクリーンにはこのデータシートのデータが映し出される。画像はファイル名順に従って読み込まれるので、目的の順番で読み込みたいのであれば画像ファイル名を工夫する。また、S・Wスクリーンに映し出す順番は「番2」列の数字の順番で映し出される。表示順変更ボタンをクリックすると「番2」列が乱数によりばらばらの数になる。もう一度クリックすると1からの正順に戻る。

 

Sスクリーン

SスクリーンはラインAの画像を映し出す。4つのスクロールバーを指定して、拡大表示・連続表示ボタンをクリックすると下記のことができる。

・場面スクロールバー ・・・ 目的の場面に移動することができる。
・倍率スクロールバー ・・・ スクリーンを100%~400%に拡大することができる。
・回数スクロールバー ・・・ 表示したい回数を連続で表示する。
・速さスクロールバー ・・・ 表示した速さで連続表示する。

 

Wスクリーン

 左側のスクリーンにラインAの画像、右側のスクリーンにラインBの画像、横長長方形に備考テキストデータが表示される。
 上段のボタンをクリックして、ラインB画像・備考テキストデータを表示したり非表示にしたりできる。
 リターンキーを押すことによって場面をひとつづつ進めることができる。また、上段のスクロールバーで目的の場面まで進めることができる。

 

Ⅲ 具体例

器械運動はボール運動などのようにボールの操作や相手の動きに対応する必要がない。また、水泳などのように水中にあって動きが見えにくいというハンデもない。このようなメリットから、示範の動きや児童の動きを確認するためのビデオ等の活用は器械運動では特に有効と言われてきた。しかし、コンピュータや実物投影機等の映像をプロジェクタ等で大きく映すだけではその効果は期待できない。児童生徒の興味関心を高めるためであるならば,単に映像を見せるだけではなく,指導のねらいや児童生徒の実態に応じた題材や素材を教師が十分吟味して選んでいくことが重要である。そこで、ここでは、次のような静止画(イラスト・棒人間)にして捉えることを提案したい。棒人間ならば、ペイントを使って描いたり、紙に書いてスキャンしたりすれば比較的簡単にできる。それぞれの場面で課題を見つけ、見つけた課題をグループの課題として構成し、自己評価の指標とすることができないだろうか。自分の動きを視覚的に捉え、詳しく自分を分析して、課題解決に向かって進んでいる自分を自覚する。このことは、0(できない)と100(完璧にできる)の2極ではなく、その間にある40、60、80の状態を意識することになり、児童の「できそうだ。」「もっときれいにうまくできそうだ」という児童の関わりたいという欲求を引き出す教師の支援の積み上げにつながると考える。